「エコフェミ」新曜社からの返信+ぼくのコメント
エコフェミの発行の遅れについて、新曜社に宛てて書いたメール
https://tu-ta.seesaa.net/article/200606article_21.html
新曜社から返信が来たので、ぼくのコメントと合わせて転載。
https://tu-ta.seesaa.net/article/200606article_21.html
新曜社から返信が来たので、ぼくのコメントと合わせて転載。
まず、新曜社からの返信、ぼくの名前部分のみ改変
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tu-ta さま
お返事遅くなりました。
『エコ・フェミニズム』の出版が遅れていますこと、深くお詫び申し上げます。
さて前回のお問い合わせでお応えいたしましたとおり、本書の翻訳が遅くなっているのは、おっしゃるような「ポリティカルな理由」ではございません。編集作業・実務上の問題ということに尽きます。
本書は当時、小社としてはかなりの版権料を払い、獲得いたしました権利で、これがまだ形にならないのは営業としても、非常に口惜しく思っております。
さて「小社が翻訳されたくない人間と共謀して、翻訳をずーっと延期させている」この言説を流布している方があれば、私、中山まで教えていただきたくtu-ta様にはお願い申し上げます。
出版できていない点については反論の余地はございませんが、言論封鎖を思わせるこうした邪推は、40年にもおよぶ小社の出版活動、社会的信頼を著しく毀損するものとして、抗議させていただく所存です。
まずはお詫び、ご返事かたがたお願いまで申し上げます。
新曜社営業部責任者 中山修一
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これを読んで、ぼくの言いたいことが伝わってないんだなぁと思った。そういうことを含めて、今回の返信へのぼくからの再度の返信
==以下、転載==
中山様
ご丁寧な返信、どうもありがとうございました。
そして、失礼があったこと、お詫び申し上げます。
ただ、誤解があるようなので、少し訂正させていただきます。
> さて「小社が翻訳されたくない人間と共謀して、翻訳をずーっと延期させている」
> この言説を流布している方があれば、私、中山まで教えていただきたく
> tu-ta様にはお願い申し上げます。
このような言説が流布されているということをぼくは書いていません。
ぼくはまず、
「これはこの著者に対する妨害行為ととられかねない事態にもなっているのではないでしょうか。」
と書いています。
ここは、この出版の遅れが通常では理解できないぐらいの遅れになっているということを意味しています。また、直前に書いている、「5年前にゲラができているようなのに、どうしてそれからこんなに遅れているのかわからない」、という部分に対応しています。
それに続けて、ぼくは以下のように書いています。
=以下、引用=
例えば、ある人が日本語にされたくないと思っている本があるとします。その人がその本の翻訳権を獲得した出版社と共謀して、翻訳をずーっと延期させていたら、その本はずーっと日本語にならないということになるわけです。エコフェミニズムがそうだと主張しているわけではないのですが、もう既に、そのようにとられかねない時期にさしかかりつつあるし、現に「ポリティカルな理由で出版されない」という風に主張している人もいます。
新曜社は、なぜ、いつまでも出版されないのかという理由を明らかにしなければならない時期に来ているのではないでしょうか?
=引用ここまで=
もう少しここの部分を解説させていただきます。
この引用部分の最初のほうで、ぼくはこのような手法を使えば、言論妨害が可能になるという可能性を提示していますが、それに続く部分で明確に「エコフェミニズムがそうだと主張しているわけではない」と書いています。
その上で「「ポリティカルな理由で出版されない」という風に主張している人も」と書いていますが、そのように主張している人も新曜社が言論妨害を行おうとしていると主張しているわけではありません。
そのように主張している人の論理をぼくなりに解釈すると、以下のようになります。
==
80年代のイリッチ批判からエコフェミ批判に向かう流れの中で、いまだにエコフェミニズムに対する根強い偏見があり、そのような政治力学の中で翻訳にかかわっている人の中に出版をためらっている人がいるのではないかという推測です。
==
そして、更に言えば、今回の中山様の説明はとても納得できるようなものではないことは中山さんご自身もお気づきなのではないでしょうか?
「編集作業・実務上の問題」でゲラが出来てから5年も原稿が塩漬けにされているというような事態は、超大物作家の場合でもそんなにありそうではない話です。今回の事態は、どのような「編集作業・実務上の問題」が起きているのかということを説明されなければ納得できないような状況に、すでになっているのではないか、それがなければ、また余計な詮索が深まるばかりだと思うのです。
というわけで、もう少し納得しやすい、具体的なことに踏み込んだ返信をいただけたら幸いに存じます。
ちなみにぼくは一応匿名で書いているブログで今回の件に触れています。
いつ出るのか『エコ・フェミニズム』
<< 作成日時 : 2006/06/20 02:32 >>
『エコ・フェミニズム』について新曜社に宛てた手紙
<< 作成日時 : 2006/06/23 05:21 >>
ここに掲載できるような返信をいただけることを期待しています。
もちろん、今回の返信を掲載して欲しいというご希望があれば、全文掲載させていただきます。その場合、私の名前の部分はtu-taという表記になり、中山さんのお名前の部分だけ伏せて掲載することも可能です。
ここも中山様が実名をご希望される場合は実名で公開いたします。
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それへの新曜社からの再度の返信
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tu-taさま
お世話になります。
> もちろん、今回の返信を掲載して欲しいというご希望があれば、
> 全文掲載させていただきます。その場合、私の名前の部分は
> tu-taという表記になり、
tu-taさまのメールに
小社としてお返事したものですのでご掲載くださって結構です。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
新曜社営業部 中山修一
==再度の返信、転載ここまで==
もう少し説明してくれたら、納得できるかもしれないと思うんだけど、これ以上説明できないのかなぁ。ゲラが出来てから、5年という部分が間違っているという指摘はないので、ここはあたっているんだろう。だとすれば、「なんか変だ」って、誰でも思うんじゃないかな、と思ったりするわけだ。
ただ、何度か読み返してみると、ぼくが最初に書いたメールに誤解を生む余地はあったのかもしれない、とは思う。追加の説明のメールで誤解が解けていればうれしい。
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