人生戦略マニュアル
連れが好きな勝間和代。
彼女が訳した「史上最強の人生戦略マニュアル」という本がうちにあったので、何気なく開いてみる。
ワークブックになっていて課題が散りばめてある。
興味本位でやってみた。
課題1
心の奥では問題だとわかっていながら認めていない、あるいはとにかく辛すぎて避けていることは何か?
思い当たらない。
心の奥か。
認めていないこと。
何かあるか
前半の心の奥で問題だとわかっていて、認めていないことはないと思う、っていうか少なくともいまは思い出せない。
辛すぎて避けていることは何かあるようにも思うが、ちょっとした問題なら避けてもいいと思う。大きな問題で避けていることはないかなぁ。
職場の将来の問題については、ちゃんと考えなければならないと思いながら、行動を促してもいるが、他の人が消極的なのをいいことにそのままにしている。
しかし、ここに書いてある「あなたは人生の勝者か敗者のどちらかである」というのはやはり承服しがたい。
確かに競争社会に生きているが、ぼくをとりまく関係には競争以外の豊かなものもたくさん残っている。
著者はこれに否定的だが「私たちは、比較的よくやっている」とかいうのはいいんじゃないか。
明確な基準やはっきりしたゴールがどうしても必要なんだろうか。
それがなければ敗者ではないという振りができると書かれている。
勝ちでもない負けでもない、それなりに幸せな人生があってもいいはずだし、人類はほどんどの時代、そうやって生きてきたのではないか。現在が例外的にひどい時代なのではないか、そういう時代をちゃんと取り戻す努力にかかわりたいと思う。
課題2
指定書き出し
「この本を読んで勉強しても、私は、有意義で長続きする変化を作り出せませんでした。その理由は」・・・・
この続きを書くこと
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その理由は、勝ちか負けしかないという、その単純さが耐えがたかったからだ。それぞれの人が懸命に生きている。人生の価値をただ二つに分けるというそのやりかたは耐えられないものだった。明確な目標を作ってそこに向かって努力したい人がそうすることを否定はしない。そういうことが好きな人はそうすればいい。また、そうしていても疲れることはあるだろう。疲れたら、そのとき、別のコースを選んでもいいはずだ。ぼくは迷いながら生きる。いまはこうするのがいいだろうと思うことを選びながら、それでもほんとうにこれでいいのかと少し疑いながら、そして、疲れたときは休みながら。ここで書かれているようなリニアな生き方が魅力的だとはとても思えない。だから、私は、この本に書かれているような意味での「有意義で長続きする変化」が大切だとは思えない。だから、それを作り出せないことはぜんぜん問題ではないと思う。
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この先の説明に「成功するより正しくあることに関心を持っているなら話は別だ」と書いてあった。
特に正しくあることに関心をもっているわけでもないが、成功することにはもっと関心がないかもしれない。何を指して「成功する」とするのかどうかという問題はあるが、やはりここでも、問いや問題の立て方がリニアすぎると思う。人が生きることはそんな二分法ではないはずだ、あるときは正しくあることに心を惹かれ、またあるときは成功者になってもいいかと思う。そして、心穏やかなことが好きな人もいれば、刺激が多いことを好む人もいる。誰もが成功を求めて一直線に生きるわけじゃない。その結果、貧乏でもいいじゃないか、無名でもいいじゃないか、ときどき、いろんなことが思い通りにいかなくてもいいじゃないかと思うわけだ。
ここで、この本とのつきあいは終わってしまった。
430ページもある本のまだ52ページだけど、もういいやと思う。
(5月3日早朝(深夜)誤字と「てにをは」修正)
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