『原爆の図NY展』(反天連のカーニバルに掲載した500字コラム)

どうも書き手がいない時に依頼が来るのではないかと思われる反天連のニュースレター「カーニバル」に『原爆の図NY展』のオープンニングに行った時のことを書きました。ネットで調べて、いちばん安い北京経由の飛行機で行ってきたのでした。
500字コラムですが、少し文字数オーバーだったものの、無理やり入れてもらいました。

原爆の図NY展
 米国で3箇所を巡回中の原爆の図、ワシントンDC、ボストン、に続く最後がNY。現在も公開中、12月20日まで。このオープニングのために米国に行った。ろくな準備もせずあわてて家を出て飛行機に乗り、足を見ると右の靴と左の靴が違ってて自分でも大笑い(さすがのNYにもそんな人はいない)。その靴での1週間。
 NY展の会場はブルックリンの西側の港のすぐ脇にあるパイオニア・ワークスという古い工場の建物を利用した不思議なスペース。そこは「現代文化の調査と実験の場所」とのこと(HPから)。広い3階まで吹き抜けのスペースが今回の展示会場。2階と3階にはアーティストのためのソフトウェアを研究するラボやさまざまな実験的なアーチストのアトリエやラジオ局がある。そこで原爆の図はとても美しく、そして力強く展示されていた。
 カンパのお願いをしてやっと実現した丸木の米国展、それがどのような影響力を発揮できたかは不明。しかし、問題意識を持つ若い人たちは「原爆投下が戦争終結を早めるために必要だった」という神話から自由になりつつあるという。オープニングの日、パリの事件があった。原爆の図の大事なところは爆弾を落とされ、殺される側の人間の視点だろう。テロに空爆で返すことを許してはいけない、そんな思いを強く感じさせる展示になっていたはず。

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