えっ【知的障害児を通常学級へ これは…「教育虐待」】?(ほんのじゃなくてひどいWEBニュースの紹介36回目)
えっ【知的障害児を通常学級へ これは…「教育虐待」】?
(ほんのじゃなくてひどいWEBニュースの紹介36回目)昨年11月に【知的障害児を通常学級へ これも親の行き過ぎた「教育虐待」ではないのか】というショッキングなタイトルの記事を読んだ。いまでもYAHOO!ニュースにある。(追記:YAHOOニュースにはもうありませんが https://otonanswer.jp/post/77411/ に残ってます)
この記事の何が許せないかといえば、インクルーシブな社会をめざして、がんばって通常学級に子どもを通わせている親への非難や批判を誘発させるだろう。
通常学級に子どもを通わせている親は、この記事のコメント欄を見ればわかるように、いまでも、他の生徒に迷惑だと言われ、傷ついている。その傷口を広げるような文章になっている。いろんな思いを抱えながら、障害児を排除するような学校ではいけないと、ぎりぎりのところで努力している親への非難が善意の衣に隠れて行われているように感じた。
通常級でまったく配慮が受けられないことが多い今の日本社会で支援級や支援校を選びたくなる気持ちは理解できないわけではないので、それを選ぶ親を非難することはできない。しかし、いまの学校をなんとかしなくてはいけないという思いで、理解のない親に非難されながらも、なんとか通常級に子どもを通わせている親に「教育虐待」という悪罵を、誰が投げつけることができるのかと強く感じる。
著者の立石さんには差別を誘発さえないための明確な文章を書いてほしいと、メッセージを送った。ぼくがフェイスブックで批判を書いたものに彼女のページにリンクさせたので、それを解除してほしいという依頼はあったが、このメッセージへは対応はない。
そして、そこの記事に賛同するコメントとして「障害者は別の場所で学ぶべき」、「いっしょで嫌だった」というのが多くて気持ちはどんどん暗くなっていった。また、それらのコメントはさらっと、差別しているなどと想像もしないで書かれていることが恐ろしかった。
障害者だからということで【いじめられたり、自信をなくしたりして相当、傷ついている】のだから、支援校へ行くべきと彼女は主張するのが、そんな普通学級こそが変わらないといけないはず。そこは、そのまま看過し、通常級を選ぶ親を「教育虐待」と呼ぶ、この逆転はなぜ起こるのか。
障害児と呼ばれる子どもが普通級でちゃんと合理的配慮を受けながら教育を受ける権利を国連障害者権利条約は定めている。そして、そのためのインクルーシブ教育の仕組みも世界中ですでにさまざまに実践されているし、その手法こそがもっと深められなければならないはずなのに。
そして、この記事でいちばんたくさん「いいね」がついているコメントは以下
この記事の通りだと思います。
保育園で働いていますが小学校への入学時にはすでに予測されるであろう困難がわかっているので保護者に支援級への促しをしますが聞き入れて貰えずやはりクラスでいじめや自己肯定感がズタズタになってから親がやっと気づき支援級へ… それでは遅いのです。
子供が子供らしく毎日を過ごせるようにする為に考えてあげて欲しいです。
その子の未来のために…
この意見への賛同コメントとしても、障害のない子どもの邪魔だというようなレスポンスがたくさんついている。
現実に通常級にいる障害児への虐待にあたるような振る舞いは多いだろう。それはそこに行かせる親の問題ではなくて、そのように虐待に当たるような対応しかできない『通常級』の問題なのだ。
そのことを言わないで親を責めるという逆立ちした議論に賛同が集まるのが今の日本社会の現状と言えるのかもしれない。
~~原稿ココまで~~
この原稿は
https://tu-ta.seesaa.net/article/202011article_3.html
に書いたものを「たこの木よ通信」用にリライトしたもの。
ただし、上記のサイトでは、たこの木通信に掲載した後の3月に考えたことを書き足している。
そこに書いたように、この文章はYahooニュースに掲載される前に
「オトナンサー」に掲載されたもの
https://otonanswer.jp/post/77411/
そして、書き足した部分でぼくがいちばん気になっているのは
障害者を差別して支援校を忌避する人と、インクルージョンを求めて地域の学校を求める人をわけて考える必要があるかも
ということ。これ、同じ人に両方の傾向があるのかもしれない。
このBIGLOBEのブログが終了し、コメントが移行できないとのことなので、本文に追加
~~
このニュース、立石美津子さんが書いた記事なんですね。
立石さんの本、買いました。
(全く読まずに古本屋に持って行ってしまいました)
(1)このニュース記事で、tu-ta さんが何を怒ってらっしゃるのか、
よく解かりませんでした。
(2)【教育虐待】というならば、日本は既に50年前から
さまざまな虐待がありました。
被虐待児が教師になっている今の日本。
(3)通常学級か支援学級か、普通校か支援学校か。
という部分的な問題ではなく、広く【虐待問題】を考えて欲しい。
被虐待児は、祖父・祖母の世代になっている。
つまり、日本人全てが非虐待世代。
広範な問題のひとつとして、
【通常学級か支援学級か、普通校か支援学校か】
がある。
(4)障害児を持つ家庭が、DV問題を合わせ持っていることも多い。貧困家庭・親が依存症などの問題も多い
(5)私の感想としては、このニュース記事は
【ひどい記事】
とは思わない。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
コメント、ありがとうございました。
伝わらなかったのですね。
書き方、気を付けないとだめですね。
(1)このニュース記事で、tu-ta さんが何を怒ってらっしゃるのか、よく解かりませんでした。
応答
いちばん腹立たしいのは最初に書いた
「インクルーシブな社会をめざして、がんばって通常学級に子どもを通わせている親への非難や批判を誘発させる」という部分です。
いまでも「障害児が普通級にいると迷惑。支援級や支援校に行けばいいのに。こっちに来るなよ。じゃまだよ」という声が少なくない現実があります。それはYahooニュースのコメント欄を見ると、よくわかります。
そんな状況の中でも、子どもにはインクルーシブな環境が必要だと考え、誹謗や中傷を受けながらも、子どもを普通級に通わせている親がいます。そういう人にも、立石さんは結果として「それは教育虐待だ」という悪罵をなげつけているわけです。
そして、それを気づかずにやっているわけではなさそうなのです。上記の理由でせめて「そういう人を否定したい意図はない。障害児の排除のためにこのエッセーを使わないでほしい」という但し書きを加えたらどうか、というぼくからの提案には結局応じてもらえませんでした。「自分のところへのリンクは外してください」という要望だけ送ってきて、外したら、フェイスブックでブロックされました。違う意見の人との対話をしたくない人みたいです。違う意見の人は読まないでください、というブログ記事もありました。
(2)【教育虐待】というならば、日本は既に50年前から
さまざまな虐待がありました。
被虐待児が教師になっている今の日本。
応答 そうですね。ぼくは障害児を排除する考えも差別、場合によっては虐待にあたると考えます。
(3)通常学級か支援学級か、普通校か支援学校か。
という部分的な問題ではなく、広く【虐待問題】を考えて欲しい。
被虐待児は、祖父・祖母の世代になっている。
つまり、日本人全てが非虐待世代。
広範な問題のひとつとして、
【通常学級か支援学級か、普通校か支援学校か】
がある。
応答 ここもその通りだと思います。
なぜ、このことをじょぷりんさんが強調したいのかは読み取れないのですが。
応答 それもその通りだと思います。相談事例などを見ていても、そういうケースは少なくないです。もちろん、そうじゃないケースの方が多いのですが、比率は一般と比べて高いのではないかと感じます。ただ、統計を取っているわけではないので根拠はありません。調査が必要なのかもしれません。もしかしたら、すでに調査があるかもしれませんが。
【ひどい記事】
とは思わない。
応答:もう少し理由を教えていただければ幸いです。