ETV特集『鍵をあける 虐待からの再出発』について(続き)。再び黒岩知事とのやりとり

昨日

NHK・ETV特集『鍵をあける 虐待からの再出発』について
https://tu-ta.seesaa.net/article/500371657.html
アップロードしたが、再び黒岩知事からの返信があり、それへの返信を書いたので掲載。

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鶴田 雅英7月25日の私のフェイスブックに、私自身が中井やまゆり園に行って利用者全員に謝罪をしたことをすでに書いていたので、今回は改めて書きませんでした。

鶴田さんご指摘のとおり、中井やまゆり園で起きていたことは津久井やまゆり園でも起きていたに違いありません。それどころか、おそらく全国の知的障碍者施設では程度の差こそあれ、長時間の居室施錠や、車椅子への長時間拘束など、普通に行なわれているのが現実ではなかったでしょうか。

閉ざされたいた奥の奥の世界はこれまで誰しもが立ち入ることの許されない未知の世界でした。虐待疑いの事案が中井やまゆり園から出てきた際、「膿を完全に出し切ろう!」と私は宣言し、取り組んできました。減給の処分をしたのは園長と知事・副知事に限定しました。
この中井やまゆり園で大きな変革が実現できれば、日本中の障害福祉施設に波及するに違いない。全員がそんな思いを共有しながら、真剣に取り組んでいます。



鶴田 雅英
ふたたび、丁寧な返信、ありがとうございました。
中井やまゆり園の取り組み、ぜひさらに広く知って欲しいですね。中井やまゆり園の取り組みは神奈川新聞の成田記者の連載レポート https://www.kanaloco.jp/news/social/article-1007031.html で読んでいたものの、やはり映像でみるインパクトは大きかったです。
あの番組、本放送と再放送の2回だけで終わらせてしまうのはもったいないなぁと感じています。全国の入所施設関係者に見てもらいたい番組です。

神奈川県の下した処分についてはホームページに記載があると、知り合いから教えてもらいました。
管理責任についてはしっかりと問われていると感じました。実行責任についてどう考えるか、確かに微妙で難しい問題はあるのだと思いますが、もやもやした気持ちも残ります。しかし、変えなければならないのは現場であり、そこのスタッフのモチベーションこそ大切なので、難しい判断が必要なのだということは理解できます。

県立だからこそ、このような取り組みが出来たということであれば、世界のいくつかの市民運動が盛んな地域で行われているように、再び直営にするという取り組みも必要なのかもしれないと思いました。しかし、同時に指定管理の県立事業所や、税金で運営されているその他の知的障害者入所施設にも同様の取り組みを行う仕組みを考える必要があるのだと思います。
それが神奈川モデルとして、全国に広がることを期待しています。

知事のリーダシップで始まったこの取り組み、期待して注目しています。同時に、この問題に思いを寄せる一人の市民として、出来ることを考え行動し続けたいと思います。そしてそれは津久井やまゆり園事件とは何だったのか、なぜあのような凄惨な事件が起きてしまったのか、望む人が地域で住み続けるために何が必要なのかを考え続け、社会をインクルーシブにしていく取り組みでもあると考えています。

付記すると、こんな風に考えることが出来るようになったのは、「津久井やまゆり園事件を考え続ける会」の仲間がいたからだと思っています。
(猿渡さん、このフェイスブックのページで知事の声を聞けたことに感謝しています。ありがとうございました。)

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