【3月1日オンラインシンポ案内】「障害のない人は選択しない集団での暮らししか提案しない現状」へのオルタナティブへ

大田区にある事業所・風雷社中の中村和利さんのツイートから
「知的障害のある人には、こんな暮らしが必要」って支援する側が決めつけて(思い込んで)、障害のない人は選択しない集団での暮らししか提案しない現状。そして、その背景には効率的に支援する為の支援側の都合があるのではないだろか?

「障害のない人は選択しない集団での暮らししか提案しない現状」って確かにその通りだなと思いました。「障害のない人は選択しない集団での暮らししか提案しない現状」へのオルタナティブが求められています。


そして、そのツイートで案内していたのは以下の通りです。
(ちなみに【「障害のない人は選択しない集団での暮らししか提案しない現状」へのオルタナティブへ】というのは、ぼくが勝手につけたテーマでこの企画の公式な案内にはまったく使われていません(汗))
https://everevo.com/event/89436 から
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20250301知的障害者自立生活シンポ.jpgONLINEシンポジュウム【知的障害者の自立生活 これまでとこれから】2024

(2025年ですが、これは年度表記)

知的障害のある人の自立生活を考える会2024年度
オンラインシンポジウム

申し込み受付開始しました
(チケットの申し込みも https://everevo.com/event/89436 から)

「知的障害のある人の自立生活を考える会」は、知的障害のある人が、他の者と同様にどこで誰と生活するのかを選択できる社会の構築を目指して活動しています。

 当会およびその前身である「自立生活声明文プロジェクト」では、2017年より毎年シンポジウムや学習会、リレートークなどの企画を通じて、知的障害のある人が施設や親元を離れて地域で自立生活をする日本各地の実践事例の共有、そして全国の当事者や関係者がつながるプラットフォームづくりを行ってきました。

 本年度、当会では、2014年の「重度訪問介護」の重度知的障害への対象拡大という制度改革を切り口として、知的障害のある人の自立生活に関する運動の歴史を振り返り、いま現在の課題を共有し、そしてこれからの実践に向けて対話するオンラインシンポジウム〈知的障害者の自立生活 これまでとこれから〉を開催します。


日程|2025年3月1日(土)13:00-16:30(予定)

形式|ウェビナー(オンラインでの動画配信)

情報保障:パソコン文字通訳(パソコン文字通訳者会ユビキタス)

     手話通訳(ミライロ)(zoomの手話ビュー使用予定)

参加費|カンパ制

後援|全国手をつなぐ育成会連合会 

   NPO法人東京都自閉症協会 

   NPO法人全国自立生活センター協議会 

   NPO法人自立生活センター小平

   全国障害者介護保障協議会 

   昭和音楽大学

協力|合同会社てくてく NPO法人風雷社中 社会福祉法人ぽぽんがぽん 社会福祉法人創思苑 合同会社ヒビノクラシ     

   認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ 社会福祉法人横浜共生会 相談支援事業所ここん 株式会社ミライロ


主催|知的障害のある人の自立生活について考える会


シンポジュウム概要

第一部「重度訪問介護の対象拡大から10年——これまでを振り返る」

 2014年に重度訪問介護が重度知的・精神障害者に対象拡大してから10年が経ちました。

 この間、重度訪問介護の知的障害者の利用者数は、数は少ないものの、4倍(316→1250)となっています。ここでどのような暮らしが展開されているのか、私たちはこれまでつながった人たちから教えていただき、オンラインサロンなどでご紹介してきました。

 支給量やヘルパーの確保に課題を抱えながらも、それぞれが自分らしい生活を形成し始めていることが示されてきたと思います。

 今回のシンポジウムでは、この制度改革の際、中心にいらっしゃり、そして現在も制度政策に意見を突き付ける存在であるDPI日本会議副議長尾上浩二氏をお招きし、重度身体障害者の制度として使われてきた重度訪問介護の対象拡大をどのように構想され、それが実現していったのか、そして、国連から脱施設を強く要請する勧告が出される中、今後どのように自立生活を支える仕組みとしての介助サービスを(さしあたり今は重度訪問介護)構想しているのか、いくのか、というあたりをお話ししていただきます。

 本会からは同様に対象拡大の制度改革の際、中核にいた岡部耕典氏が加わり、田中恵美子氏が質問をしていく形で進めていきます。

登壇者 

尾上浩二氏DPI日本会議副議長)

1960年大阪生まれ。子どもの時から脳性マヒの障害があり、小学校を養護学校、施設で過ごした後、地域の学校へ。1978年大学入学直後から現在まで46年に渡って障害者運動に関わり、バリアフリーや介護保障等に取り組む。DPI日本会議事務局長、障がい者制度改革推進会議総合福祉部会副部会長、障害者政策委員会委等を歴任。現在、DPI日本会議副議長、内閣府障害者施策アドバイザー。共著に『障害者総合福祉サービス法の展望』ミネルヴァ書房など。


岡部耕典(早稲田大学/知的障害のある人の自立生活について考える会 運営委員) 

プロフィール:専門は福祉社会学・障害学。 元障害者制度改革推進会議総合福祉部会構成員。 重度訪問介護を使って生活をしている重度知的障害のある息子・亮佑がいる。 2002年のホームヘルパー上限問題以降、地域で自立して生活をすることを求める重度知的障害者の親の立場から障害者福祉政策を批判的に検討し政策提言等を行ってきた。編著に「パーソナルアシスタンス」、共著に「良い支援?」「ズレてる支援!」(いずれも生活書院)など。


田中恵美子(東京家政大学/知的障害のある人の自立生活について考える会 運営委員)

プロフィール:社会人を経て日本女子大学大学院にて博士取得。二度目の学生時代に介護人派遣事業ヘルパーとして重度身体障害者の生活支援、NPO法人の設立と運営に携わった。研究は障害者の自立生活、結婚・子育てなど、障害者が障害のない人と同じように地域で暮らし続けることをテーマとしている。著書に『障害者の自立生活と生活の資源』(生活書院)、『障がいを恵みとして社会を創る―近藤秀夫と樋口恵子』(現代書館)など。

メッセージ:このシンポジウムが、みなさんと、これまでを振り返り、今後を構想し、共につながっていく機会となれば!と心から願っています。



第二部「自立生活の運動はいまどこに? 支援のコーディネーターが語り合う」

知的障害のある人の自立生活において、多くの場合、当事者と介助者や関係者をつなぎ調整する役割が必要になります。こういったコーディネートの役割は、制度として確立されたものではありません。第二部に登壇するのは、それぞれに異なる自立生活の場で、当事者の必要に応じてこういったコーディネートの実務を担っている支援者たちです。

コーディネーター(サービス提供責任者など)は、何を、なぜ、どのように行っているのか。

そして、それは第一部で振り返ったような自立生活運動の精神をどのように受け取っているのか(あるいは、受け取りそこねているのか)。

コーディネーターたちがいま現在直面している課題や問題意識を共有し、そこからどのように制度への提案や未来の実践につなげていくことができるのかをワイワイと話し合います。

登壇者

市川彩(東京都練馬区・合同会社ヒビノクラシ)

児玉雄大(東京都練馬区・合同会社ヒビノクラシ)

ササキユーイチ(静岡県浜松市・認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ)

庭野拓人(東京都大田区・NPO法人風雷社中)

And more.

進行  水野昌和(大阪府茨木市・社会福祉法人ぽぽんがぽん)


グループ視聴 大歓迎です♪

ONLINE配信でのシンポジュウムをグループで集まって視聴しませんか?
ぜひ、日頃交流のあるメンバーで集まってご視聴下さい。視聴しながら、もしくは視聴後に意見交換などグループ内でアウトプットしてみて下さい。
また、パソコン操作やインターネット接続が苦手な方で、シンポジュウムに参加したい方が身近にいらっしゃいましたら、ぜひ、一緒に視聴していただけると嬉しいです。

※グループ視聴の設定や集客は、各グループでの責任のもとお願い致します。
※グループ視聴された場合、考える会まで、実施グループ名、参加人数、グループで出された感想や意見などをお知らせいただけると今後の活動の励みになります。

~~転載、ここまで~~


 個人的にはヘルパーをつけて、街でふつうに暮らすことを、あえて「自立生活」と呼ぶことがどうなのかという疑問も残しつつ、参加しています、というか、立ち上げのメンバーでもあるのです。風雷社中の中村さん、はちくりうすの櫻原さん、そして、ぼくの3人で相談して始めた会がこんな風に育ったのは、とてもうれしい話ですが、それでもこの案内にあるように10年で4倍に増えても、重度訪問介護を利用する知的障害者は1260人という現状です。入所施設やグループホームには20万人を超える人が生活しているにもかかわらず、です。

 そして、現状では「(強度)行動障害」のある知的障害者しか使えない重度訪問介護ですが、「(強度)行動障害」のある知的障害者の支援が出来る事業所はまだまだ限られており、そこに必要なコーディネータを配置する仕組みも整っていません。そのコーディネータを担える人材も少ないし、そういう人を増やす仕組みもありません。

 さらに、重度訪問介護を使えない知的障害者も多くいるのですが、必要とされる支援がなく、入所施設やGHでの暮らしを余儀なくされているケースも少なくありません。障害者権利条約が定めた「他の者との平等」はまだまだ遠い現実があります。同時にそれは伸びしろがあるという話でもあります。

 重度訪問介護を知的障害者が使えるようになったこの10年で、進展したことがあるのは間違いありません。次の10年、何をどのように広げていくかということが問われていると思います。大田と目黒で小さく始まったこの集まりをもっと大きな波にしていくことが必要だと考えています。ご協力、よろしくお願いします。

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